出前講座のご案内
制度の仕組みと問題点を知って「奨学金を上手に利用しよう」
私たちは、一人でも多くの方に、奨学金の制度の仕組みや問題点を知ってほしいと思っています。現場の学校の先生方や保護者のみなさま、また、大学生や高校生にこの講座を利用していただけたらと思います。
講師料は、大学生・高校生は無料です。交通費実費のみで出張しますので、詳しいことは、下記までお問い合わせください。
問い合わせ先 078-362-1166(事務局長:佐野修吉)
☆出前講座の実績例
・大阪府立清水谷高校 様(2018年10月9日)
・龍谷大学 様(2017年6月21日)
・阪南大学 様(2017年11月15日)
・NPO法人コンシューマーズ京都 様「奨学金制度を考えるセミナー」(2017年10月14日)
・京都教育大学附属高校 様(2016年6月22日)
などなど、他にもたくさん実績あります。
龍谷大学瀬田キャンパスで出前講座を開催
(講師 佐野修吉 事務局長)
6月21日(水)の昼休み時間に龍谷大学瀬田キャンパスで出前講座『奨学金と学費 どうなっている? どう変える』が開催され、約30人に参加していただきました。
お二人から感想文を寄せていただきました。
感想Ⅰ
私は祖父母と3人家族で年金頼りの生活を送っています。収入はかなり低いため大学の学費を自力で払える経済力もなく、遠方実家生のため通学費も高いので奨学金を2種類借りて大学生活を送っています。部活動などでかかるお金は自分で働いた分で賄うようにしています。そういった生活を送る学生に対してもお構いなしに、借りた分を期限までに払えなければ督促状が送られてくるとのことでした。奨学金と言えば聞こえは良いですが、今回の話を聞く限りではただの借金であるように感じました。
収入の低い家庭に生まれた子どもはたまたまそういう家庭だっただけで、学ぶ機会は平等に与えられているはずです。その機会を維持するためのお金が奨学金だと私は思います。奨学金を借りているのは、自力では大学の学費が払えないため奨学金に頼るしかないという家庭がほとんどです。確かに奨学金があればたくさんの学びや経験を得ることは可能ですが、話を聞いていると今後の生活を苦しめているようにしか思えませんでした。そんな奨学金制度は一体誰のためにあるのでしょうか。優秀な成績であれば給付型の奨学金制度を受けることが可能かもしれませんが、収入が低いと優秀な成績をとるのはかなり難しいように感じます。いつか奨学金や学費面などで、どんな経済状況でも関係なく同じような教育を大学で受けられる制度ができればと今回の講演会を通して切実に感じました。
感想Ⅱ
日本は他国と比べて奨学金に関わる全てのことにおいて遅れているという認識はあったものの、今回の奨学金の講義を受けて、日本は間違った常識を植え付けられているのだと感じました。龍谷大学には奨学金を借りて通っていますが、卒業したら利息と共に返還しなければならない底知れない恐怖が待っていると思うと先が見えず不安です。奨学金を返すことが遅れたり、滞納が続くことがあれば、取り立てを雇って返させていくということも講義のお話の中にあって、滞納をしてしまうそれぞれの事情は分かりませんが、卑怯だなと感じました。確かに、国から借金をしている形にはなっていますが、国がこれから可能性のある子ども達の未来を潰す権利がどこにあるのでしょうか。奨学金の返還を懸念して奨学金の申請をせず、高卒で働かざるを得ない家庭も少なからずあると思います。もしその進学を諦めた子どもが大学に行っていれば色々なものに出会って、触れて、感じた時、才能が開花していたということもあったかもしれません。今までたくさんの子どもがその可能性を潰されてきたと思います。しかし、奨学金を払って大学に通っても、いい就職先に巡りあえなかったら低月収の中で奨学金を返していかなければなりません。国は国民の味方であるべきで、国民の幸せを第一に考えるべきなのに、この状態はその真逆になっているのではないでしょうか。
京都教育大学附属高校で講座を開催
(講師 坂本知可弁護士、大田悠記弁護士)
人権学習の授業の中で、高校3年生5クラス200名を対象に「奨学金問題・ブラックバイト問題」について出前講座を実施させていただきました。
講座を聞く前に事前学習が取り組まれていたこともあって、兵庫・奨学金の会の弁護士からの説明に熱心に耳を傾けてくれていました。
聞いた後に質問や意見が生徒達から述べられ、「知らないことを知れて良かった。」と感想がありました。
奨学金無償化問題・高い大学学費・ブラックバイトへの対処法・・・どこへ相談?
担当の先生からのアドバイス
「今日聞いた話を覚えておいてほしい。今、関係なくても、この先で困ったことに遭遇した時には、今日の繋がりを思い出してほしい。ぜひ弁護士さんや兵庫・奨学金の会に相談をしてほしい。」